【相談】38歳女性、今から短期留学して良いのか悩んでいます。

【相談】38歳女性、今から短期留学して良いのか悩んでいます。

留こみ!はアメリカに精通したスタッフが、現地の生活情報から大学進学まで幅広い留学情報の提供と語学学校選びのお手伝いさせていただいています。

 

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みなさんこんにちは、アメリカ留学カウンセラーのぶっちです。

留学は人生の大きな選択になりますから、悩むと思いますし、簡単に決められるものではないと思います。

そんな悩める方からのご相談をいただきましたので、シェアさせていただきたいと思います。

 

生徒様からいただいたご相談内容

はじめまして。
私は昨年11月末に仕事を退職した38歳の女性です。退職前に留学するかスクールに通うか悩み、気持ちの中では留学したいという思いがありつつも、金銭的なこと、時間やその後の就職のこと等からスクールで学びTOEICの点数を上げることを選択しました。

スクール情報を調べていた時期に評価の高い口コミが多かった〇〇というスクールの説明会に行ったところ、2ヶ月で私の希望している最低650(希望は700)点を達成することができるということで入会しました(現状の点数は410~460点)。

しかし実際1カ月過ぎても何の変化もなく、英語力も伸びていません。(中略)

このような状況の中で頭をよぎるのは留学のことばかりなのですが、金銭的なことを考えると3カ月くらいしかできないこと、また一番心配なのは年齢が38歳ということもあり帰国して就職できるかという不安があります。

また、留学しようと調べていた時に短期留学であれば最低TOEIC600点あっても行く意味がないとあったので(それが留学を諦めた要因なのですが)行っても無意味でしょうか。

私は中国語を修得したためか耳は良いらしくシャドーイングは得意なのですが、文法がとても苦手です。また、外国人に対する抵抗は一切なく、むしろ海外の人と積極的に話すタイプです。このような状況で留学にチャレンジしてみるべきでしょうか、やめた方が良いでしょうか。率直な意見をお聞かせ下さい。よろしくお願いいたします。

留学すべきかどうか悩まれているということですね。

それではご相談いただいた内容について、一つ一つお答えいたします。

 

日本で2か月間勉強してTOEIC200点アップ?

2ヶ月で私の希望している最低650(希望は700)点を達成することができるということで入会しました(現状の点数は410~460点)。

まずこの部分ですが、2か月で200点以上上げるためには、相当な特訓が必要になると思います。不可能とは思いませんが、受験生並みに勉強漬けの2か月にする必要があると思います。

ただし日本で猛勉強をする場合、単語暗記や文法の勉強など、知識の習得に偏る可能性が高いと思います。

それから、2か月では根本的な読解力を身につけるには時間がありませんので、リーディングについてもTOEICで点数を上げられるようなテクニックを身につける必要があるでしょう。

問題は、こうして付け焼き刃で身に付けた力というのは、実践の場ではほとんど使えないんですよね。

単語を覚える+文法を覚える=文章が作れる、と考えると思います。

確かにそれは間違っていませんが、普通の英語ネイティブが使う文章とはかけ離れた文章が出来上がる可能性があります。

それから、外国人との会話ではそうした文章を一瞬の間に頭の中で組み立てて口から出す必要がありますが、この瞬発力は一朝一夕に身につくものではありません。

そして、TOEICの特訓ということですと発音練習などはしないでしょうから、例え文章が即座に作れたとしても、伝わらない発音になってしまうかも知れません。

すると、使えない英語力を身につけるのに2か月費やすことになりますから、例え700点を取得し転職できたとしても、ミーティングで発言一つできない英語力ということになってしまい、後から「あの特訓は何だったんだ・・・」となりやすいでしょう。

 

金銭的なことを考えると3カ月くらいしかできない

英語力的には、3か月留学してしっかり勉強して、それで何とか200点アップできるかできないかというくらいだと思います。(簡単ではありませんので、実際には出来ないケースの方が多いでしょう。)

でも、留学で身につく英語力はTOEICの特訓で身につく英語力とは質が異なります。

辞書で調べて作った文章ではなく、ネイティブがよく使う言い回しが身につくでしょうし、発音も練習するのでより伝わりやすい英語力が身につくでしょう。

もし留学してTOEICが目標の点数に達しなかったとしても、点数自体は確実に上がると思いますし、転職後に全く使えない英語ということはないでしょう。

点数自体はテクニックで後から何とでもなることでもありますから、そこはさほど心配する必要はないでしょう。

 

TOEIC600点未満は留学しても無駄?

また、留学しようと調べていた時に短期留学であれば最低TOEIC600あっても行く意味がないとあったので

留学されている方にはいろんな人がいますが、頑張って勉強する人と現地で遊んでしまう人と二つに分かれます。そりゃそうですよね、そもそもの留学の目的も違いますから。

「死ぬ気で英語を勉強する!」と考えて留学する人もいますし、異文化交流を楽しみに行く人もいますし、癒しの旅行にプラスアルファで語学学校にも通うというスタイルもあります。

また、気合を入れて頑張る人もいますし、マイペースで楽しみながら進んでいきたいという人もいますしね。

で、インターネットでは「TOEIC600点未満なら留学なんて無駄」という書き込みを読まれたのかも知れませんが、その人がどういう留学をしたのかによると思います。

そもそもこのように書き込んだ人が600点未満で留学経験はなく、留学して簡単に英語力が付いた人を妬んで書いたのかも知れませんし、自分が初心者の段階で留学して英語が話せるようにならなかったから「あんなの無駄!」と思っているだけかも知れません。

でも、この方が英語が話せるようにならなかった=誰も英語が話せるようにならない、というわけではありません。

600点未満で留学して英語が話せるようになった人とか、留学ですごく良い経験をした人はいないのでしょうか?

そんなことは無いですよね。少なくとも私はそうではありませんでした。TOEIC430点で3か月の短期留学をしたのが最初でしたが、3か月で「大分英語力伸びたな~!」と思えましたし、この3か月の経験が本当に楽しかったから、今では留学エージェントをしているくらいです。

だから、あまり他人の意見、特に誰が何を意図して書いたのかも分からないようなインターネットの書き込みは当てにしない方が良いと思いますね。

 

英文法は教科書で覚えてもダメ?

文法がとても苦手です

そもそも、文法は文法書を読むだけでは身につかないと思います。

もちろん本などからの知識も必要ですが、日々英語に触れていると、「ここの前置詞はなんとなく、inじゃなくてonだよね」という風に感覚的に分かるようになってくると思います。その上でたまに分からなくなった時に文法書を読むくらいの方がいいですね。

逆に最初から文法書なんか読むと、英語で話しをする時に「あれ、inだっけ、onだっけ?」とか考えてしまいます。そしてそれを聞いているネイティブは、「早くしろ~早く話せ~」って思っています(笑)

それに、英語は例外がたくさんあるので、それを教科書だけで身に付けるのは非常にハードルが高いのではないかと思います。

実践しながら、「あ、この前わたしはinを使ったけどネイティブはonを使った、そうなんだぁ」って気づいて覚える方がいいですね。

だから、文法に苦手意識を持たなくても良いと思います。

逆に文法を身につけたらTOEICの点数は上がると思いますが、先ほどと同じく、点数が高くてもそれだけでは使えない英語ですね。

 

TOEIC高得点だからと言って英語が話せるとは限らない

外国人に対する抵抗は一切なく、むしろ海外の人と積極的に話すタイプです。

いいですね、こういう方は留学して一番伸びるタイプだと思います。

ホント、英語が話せるかどうかは慣れなところがあります。TOEICの点数が高くても、外国人と話す機会がまったくない人が突然話せるかというと、ビビってしまって話せないと思います。

でも、めちゃくちゃな英語でも何でもいいからいつもネイティブと話す機会があるなら、ネイティブと話すこと自体がプレッシャーにならなくなりますし、段々ネイティブっぽく話せるようになってきます。

(ただし、ネイティブと一緒にいるだけでは話せるようになりません。ネイティブと一緒に話す時間+自分でも単語を覚えたり勉強する時間を持つこと、この二つが組み合わさると一番成果が早く上がります。)

 

30代後半から留学しても大丈夫?

このような状況で留学にチャレンジしてみるべきでしょうか、やめた方が良いでしょうか。

最終的な判断はもちろんご自身でしていただきたいと思いますが、個人的には留学すべきなのではないかと思います。理由としては、やっぱり英語を学ぶのであれば使える英語を身につけて欲しいと思いますし、この方に関しては性格的に海外で伸びそうな感じがするからですね。

もし転職について不安をお持ちのようでしたら、転職エージェントと話しをし、「この経歴であとTOEICが200点上がったら転職の可能性はありますでしょうか?」と聞いてみると良いと思います。

 

「38歳だから・・・」じゃなくて、今の現在地をゼロとして、そこからどう先に進めるかを考えましょう。

留学しても留学しなくても、来年には39歳です。その事実は変わりません。

であれば、より良い39歳を迎えるために留学が必要であればすればよいという話ですね。

 

最後に

せっかく英語を学ぶなら、やっぱり使える英語を身につけてもらいたいです。というか逆に、使えない英語力を身につけても仕方ないですよね。それで転職出来ても、入社後に後悔するのが目に見えていますから。

その時に、「あの日本で猛勉強した2か月を返して」と言っても返ってきません。

私なら、英語だけじゃなくてすごく良い人生経験になる留学という形で2~3か月過ごした方が、よほど人生を楽しいものにしてくれるのではないかと思います。

 

 

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田淵 隼人

田淵 隼人

英語が話せないバンドマンだったのに、ひょんなことからロサンゼルス語学留学をし、そのままコミカレ→4年制大学を卒業しました。大学卒業後は海外営業、人事採用を経てアメリカ留学専門エージェントの留こみ!を立ち上げ、最高に楽しい留学ができるお手伝いをしてます。UCLA卒、TOEIC975点。愛知出身、ヤクルトファン、ハードロック・メタル好き。

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