理系専攻での留学は難しいのか?理系留学のメリット・デメリットとは?

理系専攻での留学は難しいのか?理系留学のメリット・デメリットとは?

留こみ!はアメリカに精通したスタッフが、現地の生活情報から大学進学まで幅広い留学情報の提供と語学学校選びのお手伝いさせていただいています。

 

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みなさんこんにちは、アメリカ留学カウンセラーのぶっちです。

今日は、理系の人がアメリカの大学に留学したり、日本の大学から交換留学生として留学するのは難しいのか?というご質問をいただきましたので私ぶっちなりの回答をさせて頂きたいと思います。

理系の大学留学は難しいのか?

まずはご質問内容をご紹介します。(個人情報保護のため、質問内容に少し手を加えております。)

高校三年生です。前々から留学には興味があり、大学時代に1年間留学できればいいかなと考えていたのですが、大学は理系の学部を希望しており、理系で海外の大学となると専門用語などもたくさん出てくるので厳しいのではないかと不安もあります。文系で留学するケースはよく聞くのですが、理系でも大丈夫なのでしょうか。もし理系が厳しいのなら文系学部でもいいので、回答よろしくお願いします。

理系の大学は専門用語が多くて難しいか?

まずは質問の一つ目、理系の大学は専門用語が多くて難しいかということですが、その通りだと思います。

私がアメリカ留学時代、日本人でKinesiology(運動学)を学んでいる友達がいましたが、その人は「体の骨、筋肉、臓器などの名前をすべて覚えないといけない!」と半泣きしていました。

身体のことを学ぶのですから、これは基礎の基礎です。でも、これをある日突然「はい、これ覚えてきて」と膨大なリストを渡されると嫌になってしまうでしょう。

でも、骨、筋肉、臓器の名前を知らなければ授業はまったく成り立ちません。だから、彼はもちろんすべて必死で覚えていました。

別にこれは理系に限ったことではありません。例えば法学系の学部であれば、憲法から法律から過去の判例までものすごい専門用語まみれの情報を学ぶ必要があるでしょう。

英文学などであれば専門用語が少ない気もしますが、逆にその場合は英語的な表現、例えば比喩や遠回しな表現などを理解する必要があります。

そう考えると、どの分野も簡単ではないんですよね。

だから、海外の大学に留学したり、交換留学で1年くらい留学する場合は、難しさは避けて通れないと思った方が良いでしょう。

留学前にできる英語の準備は?

ではどうしたら良いかというと、出来る限り英語力を高めておくしかありません。質問をいただいた方はまだ高校三年生とのことですので、受験勉強が終わったら本格的な英語の勉強を開始すると良いと思います。

そして、夏休みに短期語学留学などが出来るようでしたら、そういった機会も活用してみると良いと思います。

大学留学で必要な英語力についてはこちらの記事を読んでみてくださいね。

それから、専門用語に関しても単語帳などを一冊用意し、勉強しておくと良いでしょう。

例えば化学専攻で、大学三年生で留学する予定であれば、一、二年生の時から化学の単語集などを探しておき、勉強を開始しましょう。そうすればある程度ハンデは少なくできると思います。

留学生ならではのハンデは必ずある。

それでも、いくら日本で準備したとしても、留学生であるが故にハンデになってしまうこともあります。

例えば私は国際関係学を学びましたが、アメリカの憲法に対する事前知識が無くて苦労することがよくありました。

例えばクラスメイトのアメリカ人はもちろん高校までに一般常識として、「第一次改定(First amendment)=表現の自由」と知っていますが、授業中に「それはFirst amendmentだから〇〇」なんて突然言われても「First amendmentって何だっけ?」というところから始まる私にとってはハードルとなってしまいます。

こんな風に、文系理系を問わず、留学生には必ずハンデがつきまといますので、そこは予習するなどして乗り越えるしかないでしょう。

留学生は理系の方が文系より少ない?

質問者の方も書いてくれた通り、理系の留学生は少なく、留学生と言えば圧倒的に文系の学生の方が多いです。文系は英語が話せないと話にならないという点もあると思いますし、日本は高い技術を持っているので理系の人はあまり留学するメリットを感じないということもあるでしょう。

では、「理系の人は留学しない方が良いか?」という質問に関しては、私は「NO」だと思います。逆に言えば、理系もガンガン留学した方が良いと思います。

その理由を以下に書いてみます。

海外、特にアメリカの技術の高さ

日本も高い技術を持っていますが、高い技術を持っているのは日本だけではありません。例えば特許の件数などで言えばアメリカの方が断然多いですし、ノーベル賞受賞者の数も圧倒的に多いです。

また、日本人ノーベル賞受賞者も、研究はアメリカの大学で行ったという人はたくさんいますよね。

そういうことを考えると、最先端の知識に触れたい方は海外に行くのは良いことだと思います。

技術をビジネスに繋げるのが上手いから

世の中の新しいものの多くはアメリカから生まれていると思います。もちろん日本から生まれるものもたくさんありますが、世界をアッと言わせるような新しいものはアメリカの方が多い気がします。

それは、新しい技術が出来たらそれをビジネスに繋げて一般社会に広めていく風土があるのかも知れませんし、新しい技術に投資する投資家の数は日本の比ではなく多いと思います。

ですから、「新しい技術を生み出して世界を変えたい、大きく成功したい」という方はアメリカで挑戦してみると良いと思います。

多くの論文は英語で書かれているから

そもそも、世界最先端の情報のほとんどは英語でやり取りされます。日本語でいくら論文を読んだとしても、それは膨大な数の論文のほんの一部にアクセスしているに過ぎません。

だから、英語で論文を読みこなせる力をつけることは非常に重要だと思いますし、あなたの開発した技術を広めたいとしたら、英語で発信できた方が間違いなく有利でしょう。

(ちなみに日本がガラパゴス化するのは、世界の潮流を読めていないから、つまり英語という共通言語ではなく日本語という独自のマイナー言語で進化しているからだと思います。それが良い・悪いは別として。)

英語が話せた方が就活で有利だから

最後に、理系の人も英語が話せた方が就活は圧倒的に有利です。私は昔一部上場企業で人事採用を担当し、理系の生徒をたくさん採用していたから分かります。

なぜなら、理系で英語が出来るという人がほとんどいないのです。もちろん、理系で英語のできる人は私のいた会社よりも超一流企業に行くからなのかも知れませんが、それでも少ないのは間違いないと思います。

人事の立場からすると、5年後10年後、世界の研究者と一緒に研究を進めて行ってくれる人材を確保するのは非常に重要なミッションです。それから、日本の技術を海外の製造・販売拠点やビジネスパートナー相手に広めることのできる人も必要です。

でも、そうした人材が本当にいないのです。「本当に将来大丈夫か?」と思うほどです。

だから、理系の知識+英語の両方が学べるのであれば、ぜひ学びましょう。そうすればあなたは就活の時に、引く手あまたの人材になっていることでしょう。

理系の留学は厳しそうだから文系にすべき?

質問者の方は、とにかく留学したいんですね。それはそれで良いと思います。

でも、やりたいことをやった方が良いと思います。例えそれが難しい道であったとしても。

やりたくないこと、学びたくないことを学びに留学しても、あまり楽しくないでしょうし、多くを学ぶことは出来ないと思います。

それに先ほどの逆ですが、文系は留学生がたくさんいますので、「留学経験のあるたくさんの内の一人」くらいにしか就活で評価してもらえない可能性があります。

だから、やりたいことをやりましょう。理系で留学したいなら、ぜひ理系で留学しましょう。

まとめ:理系諸君、もっと留学しよう。

大学に留学することは、理系であっても文系であっても簡単ではありません。みんなヒーヒー言うことになります。

だったら、自分の好きなことを学びに留学しましょう。

そのために英語を伸ばす必要があれば、今から準備を始めましょう。高校生、大学生であればまだまだ時間はいくらでもあるのですから、やりたいことは全部やった方がいいと思います。

人生長い目でみたら、英語が話せることのメリットは本当に大きいですしね。

ぜひ頑張って欲しいと思います。

(ちなみに、留学すると年収が100万円上がるらしいです(笑))

 

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田淵 隼人

田淵 隼人

英語が話せないバンドマンだったのに、ひょんなことからロサンゼルス語学留学をし、そのままコミカレ→4年制大学を卒業しました。大学卒業後は海外営業、人事採用を経てアメリカ留学専門エージェントの留こみ!を立ち上げ、最高に楽しい留学ができるお手伝いをしてます。UCLA卒、TOEIC975点。愛知出身、ヤクルトファン、ハードロック・メタル好き。

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