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みなさんこんにちは、アメリカ留学カウンセラーのぶっちです。
前回は「これでバッチリ!アメリカでのチップの相場と払い方」というタイトルでアメリカでのチップの払い方について説明しました。
でもそれを読んで、「なんかもったいない・・・できればチップは払いたくない・・・」と思った方もいるのではないでしょうか。
特に留学でアメリカに行かれる方は、必死に節約してお金を貯めて行く人もいると思いますし、ご両親が働いて貯めて下さったお金を使う場合もあると思います。そんな大切なお金を、「センキュー!」みたいな軽いノリで払うチップに違和感を覚える方もいると思います。
しかも、数円単位の端数ではなく、$1単位(100円単位)ですからね。節約するために自転車をこいで隣町のスーパーまで行って安い食材を買うような努力をされる方からしたら信じられない話だと思います。
というわけで、「大切なお金をチップとして簡単には払いたくない!」という人のための、アメリカでの生き方について語ってみたいと思います!
Contents
本来チップは、何かサービスをしてもらったことに対して、感謝の意を表すために払うものです。本当に「ありがとう!」という気持ちになった時に、それを$1や$2で表せるのであれば、それはそれで便利なシステムだと思います。
しかし、今ではチップを払うのは当たり前になっています。例えばレストランで、ウエイターがお水とメニューを持って来て、注文を聞いて、食事を持って来て、会計をしてくれたという場合。
これは日本では当然のことと思われていますが、アメリカでは「サービス」になってしまうのです。この辺りの感覚は、日本人には簡単に馴染むことができるものではありません。
しかし実際の所、チップは支払う相手の生活を支える糧になっているのです。
現在、アメリカ連邦政府の定める最低賃金は$7.25ですが、ウエイター/ウエイトレスなどチップを受け取る労働者の最低賃金は時給$2.13(約250円!)と定められています。これではアメリカで生活をしていくことが不可能なのは誰でも分かることです。だからアメリカ人は、助け合いの精神からも、さほど不満を垂らすことなくチップを払い続けているのです。
これを知っているかどうかで、チップに対する見方が変わりますね。
とは言え、払う側も自分や親が一生懸命働いて稼いだお金です。簡単に人に渡すわけにはいかないでしょう。では、払わなかったらどうなるのでしょうか?
法的には、チップを払うかどうか、またその金額は、払う側に決める権利があります。「Gratuity included(チップ込みの価格)」と書いてある場合でもそうです。
しかし払わなければどうなるかは、ウエイター/ウエイトレスによります。中には怒り出す人もいるでしょうし、「なぜ払わないのか理由を教えてくれ」という人もいるでしょう。アメリカ人の性格からすると、「私は正当なサービスをしたのだから、払わないのには正当な理由があって然るべきだ」と考える人もいるでしょう。
もしそうなった時に、「このサービスがダメだった」「もっとこういうことを期待していたのにそうではなかった」ということがしっかり主張できるならチップを支払わないということも可能でしょう。しかし、そうでなければ一応支払っておいた方が無難でしょう。
私も以前、少し高めのレストランに行ったのに食事が美味しくなかったことがありました。お勘定を渡されて、正直「このご飯でこの値段かよー」と思ってしまった私は、ほんの申し訳程度のチップだけ置いて席を立ちました。
すると、ウエイトレスがすぐ追いかけて来て、「ニューヨーク州では、正当なサービスに対しては20%程度の対価を払ってもらうことになっています。何かサービスに問題がありましたか?」と聞かれました。
「いや、マズいし!」と言いたいところですが、言ってもダメなことは明らかです。チップはシェフではなく、サーバー(ウエイター/ウエイトレス)に支払われるものだからです。というわけで、仕方なく無言で追加でいくらか支払いました。そして、「Thank you.」と言われて終わりでした。もちろん相手に笑顔はありませんでした。
もしこの時相手が追いかけてこなくても、「日本人だか中国人だか何だか知らないけどあのアジア人、全然アメリカのこと分かってないんだよね~」と裏で文句でも言われていたことでしょう。
チップを支払わないということは、そういうものだと認識しておきましょう。
本来はサービスに感謝する意味でチップは払うものですが、先ほどもお伝えした通り、チップはサーバーの生活を守る意味でも重要な意味を持っています。
ですので、基本的には「別に何もサービスしてもらってないし。。。」という場合でも、チップを払うべき場面では払いましょう。
でももし、本当にひどいサービスだった場合はどうすればよいでしょうか?「あなたのサービスはこれこれこうでひどい!」と抗議できる英語力と度胸があればぜひそうしていただきたいと思いますが、たくさんの日本人はできないのも事実です。
私がアメリカの語学学校に行っている頃、先生が「ひどいサービスの場合はpenny(1セントコイン、約1円)をチップとして置いて帰ればいいよ」と教えてくれました。そして私も、一度だけそうしたことがあります。その時は店の人からは何も言われませんでした。その後相手は怒っていたかも知れませんが(汗)。
でも1セントだけチップを払うというのは本当にいいのか不安ですし、あの先生だけのやり方じゃないだろうか?と思ったので調べてみました。このサイトによると、「1セントだけチップを置いて帰れば、サーバーはその意味、つまり自分のサービスがひどかったという意味を絶対に理解する」だそうです。
また、このサイトのアンケートによると、4割近い方がこのやり方を知っているそうです。
ちなみにCNNのアンケートでは、サービスが悪かった時にチップを払わなかったことのある人は49%、ごく少額にしたことのある人は29%、どんな時でも必ず15~20%のチップを払うという人が15%、1セントだけ置いて来る人が5%、その他が2%だそうです。面白いですね!
あなたならどうするかは、ぜひ考えてみて下さい。(私は今後も1セントのやり方をすると思います。。。多分。。。)
しかし最近では、アメリカでも「チップはおかしいんじゃない?」という風潮が出てきています。リーマンショック以降、チップをはずむ余裕のなくなったアメリカ人もたくさんいますし、そもそもチップがないと生活が成り立たない給与体系というのもどうなのか?という議論もあります。
また、高級レストランなどではサーバーはチップをたくさんもらうのに、シェフはチップをもらわないので店内で経済格差が生まれるなんていう事態も生み出しています。
そんななか、この記事によるとニューヨークを中心に、いくつかのレストランでチップを廃止する動きが出てきているようで、今後はこの動向に注目です。
しかしこれまで何十年もかけて出来上がった仕組みがすぐに廃止されるとも思えませんので、当面はチップ文化はなくならないと考えた方が良いと思います。
では、チップを払わずにアメリカに滞在したい!という人はどうしたらよいでしょうか?
方法はいくつもあると思いますので、アイデアを書いてみたいと思います。
これくらいでしょうか。他にもアイデアがあればこちらに掲載させていただきますので、ぜひ教えていただければと思います。
基本的には「郷に入っては郷に従え」ですので、アメリカに行くのであればチップの支払いは必要経費と考える必要があります。ですから、レストランやホテルなど、チップの支払いが普通とされている場では、ケチらずにチップを支払いましょう。
しかし今の時代、これまでとは違った生き方を選択する人もたくさんいますし、アメリカ人にもそういう人はたくさんいます。ですから、チップを払わなくても良い場所を選んで行き、自分の興味のあるところでお金を使うという選択肢もアリだと思います。
「お金がないから海外旅行できない」「お金がないから留学できない」という人はたくさんいると思います。そんな中でも、日々の生活を切り詰め、なんとか自分のやりたいことを成し遂げようとしている人がたくさんいます。
そんな人がやりたいことをできるようにお手伝いしたくて、この記事を書きました。
一回のチップの支払いはたった$1や$2でも、毎日払えば相当な額になります。そんなチップを払わずアメリカに滞在する方法があることをお伝えすることで、行きたかったアメリカに行けたという人が一人でもいれば嬉しく思います。
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